1つ1つ別の形をしたスパイスですが、すべてのスパイスが別々の香りの成分を持っているわけではなく、共通の香りの成分を持っている仲間のスパイスも多いのです。
①オールスパイス
例えば、オールスパイスは、シナモン、ナツメグ、クローブの匂いを持ち合わせています。
その香りの正体は「オイゲノール、シンナムアルデヒド」という精油の成分です。オイゲノールはクローブやナツメグに沢山含まれている精油で、シンナムアルデヒドはシナモンに含まれています。もちろん、含有率はそれぞれ違いますので、香りの強弱はまちまちです。
英語で「オールスパイス」と名付けられたこの植物は、中国では「三香子」、日本では「百味胡椒」と呼ばれるのも、合点がいきますね。
②アニス・スターアニス・フェンネル
また、アニスとスターアニス、フェンネルには、「アネトール」という芳香成分が含まれています。スターアニスは八角と呼ばれ、豚の角煮などに欠かせないスパイスですが、手元にない場合はフェンネルを代用することも可能です。
③セージ・タイム
他にもセージやタイムにはカンファーというすっきりシャープな香りのする精油が含まれています。この精油には殺菌作用もあり、昔から防腐剤や薬として使われてきました。
④バジル・オレガノ・マジョラム
バジル、オレガノ、マジョラムに入っている「カルバクロール」と言う精油は、清涼感のある香りとまろやかな甘みが特徴的です。
バジルは大変有名なハーブで、使ったことがある方も多いと思いますが、スパイス&ハーブコンサルタントの皆さんは、ぜひマジョラムまで活用できるようになって、お料理の幅を広げましょう。
このように、スパイスの香りの成分を知っておくと、お料理の際に代用が出来たり、同じ香りを2重使用することがなくなるので、より深みのあるミックススパイスを作ることが出来ます。