辛味を持つスパイス
実は辛みを持つスパイスはそんなに多くない
スパイスは香りを持つものがほとんどですが、辛味を持つものはそんなに多くはないのです。辛みの印象は強烈なので、「スパイス=辛い」と思う方が多いのだと思われます。
日本人にとって鮮烈な辛さと言えば、唐辛子が有名ですね。日本人は唐辛子の辛味を好む人も多いため、辛いものだけのイベントなども開催されています。カレーの辛さを決めたり、タイ料理の真っ赤なスープなども、唐辛子の種類や濃度で決まります。
唐辛子以外にも、中国四川省の麻婆豆腐には、花椒(ホワジャオ)という山椒と唐辛子を使います。これは、舌をしびれさせ他の味をわからなくさせる程の辛さです。
豊かで多種多様な辛味
そしてスパイスの辛味は、成分により様々な特徴があります。ホットな辛さ、シャープな辛さなどと表現されることもあります。
例えば、胡椒の辛味はピペリンによるものでピリッと刺激的な辛味ですが、唐辛子のカプサイシンは舌がビリビリするような辛味、ワサビのアリルイソチオシネアートはツーンと鼻に抜けるような辛味です。
また、辛味にはワサビやからしのような切れ味のよい一時的な辛味と、唐辛子などの長い間舌に残る持続する辛味とがあります。
他にマスタード、山椒などもあります。
■Lesson3-2 まとめ■
- スパイスは香りを持つものがほとんどで、辛味を持つものは多くはない。
- 辛味にも様々な種類があり、コショウ、唐辛子、ショウガ、ワサビなど辛いイメージのスパイスでも、その辛さの感じ方は微妙に異なる。