Lesson 3-2 スパイスの働き②辛味を付ける

辛味を持つスパイス

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実は辛みを持つスパイスはそんなに多くない

スパイスは香りを持つものがほとんどですが、辛味を持つものはそんなに多くはないのです。辛みの印象は強烈なので、「スパイス=辛い」と思う方が多いのだと思われます。

日本人にとって鮮烈な辛さと言えば、唐辛子が有名ですね。日本人は唐辛子の辛味を好む人も多いため、辛いものだけのイベントなども開催されています。カレーの辛さを決めたり、タイ料理の真っ赤なスープなども、唐辛子の種類や濃度で決まります。

唐辛子以外にも、中国四川省の麻婆豆腐には、花椒(ホワジャオ)という山椒と唐辛子を使います。これは、舌をしびれさせ他の味をわからなくさせる程の辛さです。

 

豊かで多種多様な辛味

そしてスパイスの辛味は、成分により様々な特徴があります。ホットな辛さ、シャープな辛さなどと表現されることもあります。

例えば、胡椒の辛味はピペリンによるものでピリッと刺激的な辛味ですが、唐辛子のカプサイシンは舌がビリビリするような辛味ワサビのアリルイソチオシネアートはツーンと鼻に抜けるような辛味です。

また、辛味にはワサビやからしのような切れ味のよい一時的な辛味と、唐辛子などの長い間舌に残る持続する辛味とがあります。

スパイス名 辛味の成分名・香りの特徴
胡椒

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ピペリン芳香
唐辛子

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カプサイシン
ショウガ

しょうが

ジンゲロールショウガロール爽やかな芳香
ワサビ

yoshi0511/Shutterstock.com

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アリルイソチオシアネート他新鮮で甘い芳香

他にマスタード山椒などもあります。

 

■Lesson3-2 まとめ■

  • スパイスは香りを持つものがほとんどで、辛味を持つものは多くはない。
  • 辛味にも様々な種類があり、コショウ、唐辛子、ショウガ、ワサビなど辛いイメージのスパイスでも、その辛さの感じ方は微妙に異なる。