Lesson7-2 スーパーフードとも呼ばれるスパイス

メディカルハーブであるスーパーフードたち

「スーパーフード」という言葉が近年大注目を集めています。近年ブームになっているアサイーやポリフェノールの高い抗酸化作用が注目を集めているカカオ、ハリウッドセレブも愛用しているココナッツオイルなどもスーパーフードとして取り上げられています。

30年ほど前にアメリカやカナダで確立された概念ですが、その後、いろいろな企業や個人によりさまざまな定義が発表され、選ばれる食品も統一見解がないのが現状です。

 

スーパーフードの定義

Elena Schweitzer/Shutterstock.com

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海外の定義の1つをご紹介します。

スーパーフードの創始者であるデイビッド・ウルフ氏によれば、
食品が単体で12種類以上の有効栄養成分を含み、低カロリーでメディカルハーブの要素がある事
としています。

また日本スーパーフード協会によるスーパーフードの定義は、
・栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であること
・あるいは、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること
・一般的な食品とサプリメントの中間にくるような存在で、料理の食材としての用途と健康食品としての用途をあわせもつこと
と公式ホームページに掲載してあります。

 

スーパーフードに認定されている沢山のスパイス!

上記の両方の団体がスーパーフードに認定している食品の中に、ハーブ・スパイス類が大変多く含まれています。

日本スーパーフード協会認定のスーパーフードの中のスパイス&ハーブには、スピルリナカカオココナッツチアシードアロエベラクコの実(ゴジベリー)麻の実(ヘンプ)ほおずきの実マカターメリックなどがあります。

このうち、スパイスとして私たちの馴染みのあるものとして、ターメリック、クコの実、麻の実をとりあげてみましょう。

クコの実(ゴジベリー)

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クコの実は、杏仁豆腐の上に乗っている赤い実で、漢方で不老長寿の代表的な薬とされています。疲労回復、血圧降下、視力低下を防ぎます。

栄養素は、ビタミンBC、鉄分、マグネシウム、ベタイン、亜鉛、ゼアキサンチン、リノール酸、ベータカロチンまた強い抗酸化力(L-アスコルビン酸2-β-グルコシド)が高濃度に含まれています。

ハリウッドセレブもおやつに愛用するほど、美容効果が高い上に甘くて美味しいのが特徴です。

 

ウコン (ターメリック)

SOMMAI/Shutterstock.com

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ターメリックは、インドのカレーパウダーには欠かせないスパイスで、その鮮やかな黄色い色素のクルクミン胆汁や胃液の分泌を促進させる働きがあります。

栄養素は、クルクミン、ビタミンBC、鉄分、カリウム、マグネシウム、カルシウム、フラボノイド、精油成分など、豊富に含有されています。

もう美容食の定番となったスムージーや、流行のファスティングのためのコールドプレスジュースにもカスタマイズでターメリックをプラスする人が多く、特に肝機能が弱くなる40代前後の女性にはキドニークレンズのためのスパイスとして人気があります。

 

麻の実 (ヘンプ)

Elena Schweitzer/Shutterstock.com

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麻の実は、ミネラルが豊富に含まれており、体内で形成できない必須脂肪酸がバランスよく含まれています。ヘンプオイルとよばれる食用オイルが販売されていますが、これは麻の実から取り出したオイルです。リノール酸(オメガ6系)とアルファ・リノレン酸(オメガ3系)を割合が3:1の割合で含んでいるそのオイルは、WHOが推奨するオメガ6とオメガ3の摂取割合である4:1に最も近い割合です。現代人に不足しがちなオメガ3が含まれており大変メリットのあるオイルですが、酸化に大変よわくデリケートなので加熱せずそのままドレッシングなどで生食での摂取がおすすめです。

栄養素は、鉄、銅、カルシウム、タンパク質、亜鉛、必須脂肪酸オメガ3・オメガ6、食物繊維など、こちらも栄養価が大変高いのが特徴です。

近年のヘルシーブームでナッツミルクが流行し始めましたが、栄養価の高いヘンプからはヘンプミルクがとれます。インターナショナルスーパーでは製品も販売されています。

 

■Lesson7-2 まとめ■

  • スーパーフードとは30年ほど前にアメリカやカナダで確立された概念であり、近年様々なものが注目を集めている。
  • スーパーフードの定義はまだ確立されていないが、スーパーフードの創始者であるデイビッド・ウルフ氏によれば、食品が単体で12種類以上の有効栄養成分を含み、低カロリーでメディカルハーブの要素がある事、とされいる。
  • 日本スーパーフード協会によるスーパーフードの定義によると、①栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であること②あるいは、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること③一般的な食品とサプリメントの中間にくるような存在で、料理の食材としての用途と健康食品としての用途をあわせもつこと、となっている。
  • スーパーフードの中のスパイス・ハーブには、スピルリナ、カカオ、ココナッツ、チアシード、アロエベラ、クコの実(ゴジベリー)、麻の実(ヘンプ)、ほおずきの実、マカ、ターメリックなどがある。