スパイスコラム9 おまじないのスパイス

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中世ヨーロッパでは14世紀から17世紀に渡って、ペストなどの大流行とともに、魔女狩りが行われました。

魔女とされた人々は、田舎の町の医療を担う、修道院などでハーブやスパイスを学んだ人々でした。彼女たちの多くは助産婦であり、町の人々の大変頼れる存在でありましたが、聖職者たちにとっては、薬草の知識に長けた彼らが邪魔な存在であり異端視とされしまいます。彼女たちを魔女=邪悪の元凶とし、戦争や天災に対しての民衆の怒りのスケープゴートとしたのです。

彼女たちは、医療のほかにも、ハーブやスパイスを使った恋愛術、疫病や悪魔から身を守ったり、お金や健康にまつわるお守りなど、生活全般に関してのおまじないを知っていました。欧米では今日でもスパイスを使ったおまじないに関する百科事典のような本が沢山あります。

 

スパイスを使ったおまじない

ローリエ
願いをかなえるスパイス。月桂樹の葉に願い事を書いて燃やします。アニス
邪眼を追い払う魔除けとして使われてきました。防虫効果のあるスパイスは古代から魔除けとされてきました。虫は寄生虫や病原菌を媒介する物と考えられてきました。

キャラウェイ
愛のスパイス。ブードゥ教では子供を疫病や悪魔の眼から保護するとされている。

オールスパイス
ビジネス、賭け事などを司る金運のスパイス。

バジル
水に3日間浸したバジルを玄関に置くと、金運や成功、家族に幸福をもたらす。インドのヴィシュヌ神が崇拝する神聖なハーブ。

セロリシード
サイキックパワーや預言の際の祈祷に使う油の成分。潜在的な能力を高め予知夢をもたらす。

クローブ
友情を蘇らせる。誹謗中傷や悪意ある嘘を止めさせ、家に幸福をもたらす。

ジンジャー
お金と愛の炎を燃やす情熱のスパイス。庭にジンジャーパウダーを振りかけるとトラブルをストップできる。悪霊、悪夢から守る。