Lesson 4-4 似たものスパイス④カレー粉とカレールウ

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日本のカレーが、本場と言われるインドなどのカレーと異なることは多くの人が知っています。では、これはなぜだかご存知でしょうか。

じつは、日本のカレーはイギリスから伝えられたからなのです。

 

イギリスのルウ

カレー粉とカレールウは別物です。

ルウはフランス語のroux、小麦粉と油脂を炒めたもので、スープ類のとろみづけ(つなぎ)として使うものを指す料理用語です。ですから、ルウはカレーだけではありません。

ブラウンルウやホワイトルウは、欧米諸国の料理には欠かせないルウです。ブラウンはビーフシチューやハヤシライス、ホワイトルウはホワイトシチュー、グラタンなど幅広い料理に使用できます。

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カレーの本場インドのカレースパイス

日本ではおなじみのプラスチックに入った固形のカレールウですが、インドのカレーではこのようなルウを使う事はありません。さらに、インドではカレー粉のようなミックススパイスを使う事はなく、それぞれ単品のスパイスを具材や体調を見ながら、十数種類のスパイスを毎日1つ1つ混ぜながらカレーを作ります

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18世紀に、カレーをインドからイギリスに持ち帰った東インド会社の社員は、あらかじめ複数のスパイスを混ぜ合わせたカレー粉を作り、さらに小麦粉でとろみをつけるようになりました。
日本にカレーを伝えたのはインドではなくイギリスだったので、イギリススタイルのカレーが広まったのです。

 

■Lesson4-4 まとめ■

  • 日本のカレーはイギリスから伝えられたため、カレールウを用いるイギリスのスタイルが広まった。
  • インドではカレー粉のようなミックススパイスを使う事はなく、それぞれ単品のスパイスを具材や体調を見ながら、十数種類のスパイスを毎日1つ1つ混ぜながらカレー作る。